防水工事の効果とは?雨漏り工事の費用や業者選びを3つのポイントで解説
管理しているマンションや住んでいるマンションで、急に雨漏りが起きて困っていませんか?
この記事では、マンションの雨漏りを防ぐ防水工事について、工法や相場を紹介しています。さらに、防水工事を行える業者ごとの特徴や、提出された見積書を見て、実際に工事を頼んでもよい優良企業かどうかの確認ができるチェックポイントについてもお伝えします。
急を要する雨漏り工事で失敗したくない方は、ぜひ最後まで読んでください。
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雨漏り工事とは
雨漏り工事とは、屋上などの広い平面に対して、水が入り込まないようにする防水工事です。
一般的な家屋の屋根(三角形の屋根)とは違い、ビルやマンションの屋上は平面となっていることが多く、雨水が溜まりやすくなってしまいます。この溜まった雨水が内部に侵入して雨漏りの原因となるため、防水のための雨漏り工事が必要です。
防水工事には大きく分けて塗装を行う【塗る防水】と、防水シートを敷き詰める【貼る防水】があります。
どちらも紫外線や雨水の影響で劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。
雨漏り防水工事の3つの工法をわかりやすく解説
雨漏り工事の工法には以下の3つがあります。各工法のメリットデメリットをまとめた表も、併せて参考にしてください。
- ウレタン防水
ウレタン防水は、下地にウレタンを塗って防水層を形成し、水の侵入を防ぎます。
耐用年数は8〜10年です。
- 塩ビシート防水
塩ビシート防水は、塩化ビニールのシートを貼り、水の侵入を防ぎます。
耐用年数は10〜15年です。
- アスファルト防水
アスファルト防水は、防水機能をもたせたシートを下地の上に敷き詰めて重ね貼りする事で、1枚の布として変化させ水の侵入を防ぎます。
標準耐用年数は15〜25年です。
各工法のメリットデメリットによる違いを、お伝えします。
工法 | メリット | デメリット |
ウレタン防水 | 短期間で終わり、安価周辺環境に やさしい塗り重ねで性能を高められる | 完全に均一にはならない下地の亀裂発生に弱い施工中の雨に弱い |
塩ビシート防水 | 広い面積でも一度に施工可能下地を 選ばず施工可能 | 凹凸や固定物が多い箇所には不向き工法により工事中に振動音がする施工中の雨に弱い |
アスファルト防水 | 防水を施しながら屋上の緑化も可能メンテナンスが簡単で、耐久年数も◎ | 施工が手間で工期が長くかかる紫外線に弱い工法により臭気が発生する |
それぞれの特徴から、自分のマンションに合った工法を選択してください。
雨漏り防水工事の費用相場
雨漏り工事の費用相場についてお伝えします。
工法 | 費用相場(/㎡) |
塩ビシート防水 | ¥3,500~¥8,000程度 |
アスファルト防水 | ¥3,500~¥10,000程度 |
ウレタン塗膜防水 | ¥3,000~¥9,000程度 |
1㎡あたりの料金相場は、素材で大きく変わります。
しかし、アスファルト防水の熱工法には窯が必要など、機材や人件費、防水箇所の状態、周辺環境によって施工費用は異なります。
塩ビシートを用いた施工費用の詳細を記載しているので、参考にしてください。
マンション屋上防水工事(160㎡程度)
項目名 | 数量 | 単価 | 金額 |
塩ビシート防水 平場 機械固定 | 160㎡ | ¥5,000 | ¥800,00 |
塩ビシート防水 立ち上り 機械固定 | 86m | ¥3,500 | ¥301,000 |
入隅塩ビ鋼鈑取り付け | 96m | ¥1,500 | ¥144,000 |
笠木天端塩ビ鋼鈑取り付け | 86m | ¥2,000 | ¥172,000 |
改修用ドレン設置 | 4か所 | ¥18,000 | ¥72,000 |
端末コーキング金物取り付け | 98m | ¥2,000 | ¥196,000 |
脱気筒設置 | 2カ所 | ¥15,000 | ¥30,000 |
諸費用 | ¥40,000 | ||
産廃ごみ費用 | ¥50,000 | ||
¥1,805,000 | |||
税込み請求金額 | ¥1,985,500 |
費用相場から考えた場合、塩ビシートの料金のみであれば¥1,280,000です。その他費用で約50万円の費用がかかっています。
雨漏り防水工事を依頼する『優良業者』の選び方3選
雨漏り工事は、必ず優良業者を選んでください。中には必要以上に高い見積もりを出す業者や、安価でも技術が未熟な業者がいるからです
優良業者の選び方を3つお伝えしますので、参考にしてください。
<防水工事インフォメーションのリンク挿入>
1.防水工事が得意な業者から選ぶ
防水工事が対応可能な業者は主に4つです。
- 建設会社
建設時の会社に依頼すると、前回と同じ防水工事業者で工事を受けられます。しかし、建設会社が間に入るため費用が上乗せされます。
- 総合リフォーム業者
リフォーム業者は防水工事も依頼できます。建設会社と同様、実際には下請けが行うため費用が上乗せされます。
- 塗装業者
塗装業者が塗布防水(塗る防水)に対応できるかは、業者によって大きく変わります。
知識が乏しい塗装業者だと、塗布防水に厚みを持たせずに施工してしまう可能性もあります。一般の外壁塗装のように薄く塗られてしまうと、防水層の厚みが足りず防水効果が発揮されません。
実際に塗装業者へ依頼してトラブルに発展するケースも多いため、依頼するのであれば、塗布防水の実績や知識を十分に聞きとる必要があります。
- 防水専門業者
防水工事専門業者は防水に関する知識が豊富なため、知識不足からのトラブルはなく安心です。しかし多数の工法があり、防水専門業者によって得意分野が異なります。
防水専門業者に依頼する際も全工法を得意としているのか、どの工法が一番得意なのかなど、細かく確認してください。
例えば同じ工法の場合でも素材に違いがあり、施工箇所の現状によって変える必要があります。この違いによって保証年数も変わるため、自分が行いたい工法のプロを探してください。
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2.最適な工法を提案する「お客様に寄り添った業者」から選ぶ
顧客にに寄り添ってくれる優良業者を見極めるポイントは3つあります。
- 実績が豊富。
実績が豊富な業者は、信頼して依頼してくれる顧客が多くいます。多くの実績を確認できる業者を選びましょう。
- 施工写真を見せてくれる。
施工内容を過去の写真を見せながら説明してくれる場合、今回も撮影が可能か確認してください。施工技術に自信のある業者は、動画や写真を撮影しながらのお願いを断らないはずです。
- 相見積もりを必ず取って決める。
防水工事の依頼先を決める時は、必ず相見積もりをとってください。相見積もりを取って比較すると、施工料金に関するトラブルが防げます。
ここからは見積書の確認方法を解説します。
3.見積書に『工法』『費用』『工程』の記載がある業者から選ぶ
見積書から優良業者を見極めるポイントは3つあります。
- 工法の記載が詳しく書かれている。
工法の中身まで細かく記載されているかを確認してください。工程ごとに細かく分かれている見積もりが理想です。
- 『一式』記載が少ない。
単価、数量、金額の記載がなく一式表記が多用されている場合は疑ってください。
防水工事は1㎡あたりの金額が決められているため、必要より多くの面積で計算されている可能性があります。
- 工程の記載が詳しく書かれている。
工程の記載がない場合、どのように施工するのか判断できず、不安にもつながります。
業者へ不明点は問い合わせ、しっかりと答えてくれるかも確認しましょう。
見積書が怪しかったり、説明に不安が残ったりする業者は避けたほうが無難です。施工後に後悔しないよう、価格だけで選ばず見積書の内容をしっかりチェックしてください。
まとめ
この記事では、マンションの雨漏り工事の工法や費用、優良業者を選ぶポイントをお伝えしました。
防水工事は、マンションやビルを管理するうえで必ず必要です。また、雨漏り工事のあとはメンテナンスもあるため、業者との付き合いも長くなります。
「工事が終わったのに全然防水されてない…….。」のようなトラブルが起きないように、施工内容はしっかり確認しましょう。
この記事を参考に、ぜひ信頼できる業者を見つけてください。