【2023年最新】屋上防水の費用相場!費用の決定要素や業者を選ぶポイントを解説
「屋上防水工事をしたいけれど、費用ってどのくらい?」
「相見積もりをもらったけど、どうして同じ工法なのに違うの?」
と気になっていませんか?
この記事を読むと以下のことが分かります。
- 屋上防水工事の費用相場
- 防水工事の費用を決定する要素
- 工事業者の選び方
また、実際に防水工事を決めた方がどのような部分を重要視して工事業者を選んだのか、3つの実例もお伝えします。
屋上防水工事の費用の相場を知りたい方だけではなく、相見積をもらったあとにどの業者を選べばいいか悩んでいる方も、ぜひこの記事を読み工事業者を決める参考にしてください。
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【種類別】屋上防水工事の費用相場
屋上防水工事の費用相場についてお伝えします。相場は以下のとおりですが、工事後のメンテナンスの有無や耐久年数によって中長期でのコストも変わります。単価だけで考えず、耐久年数等に関しても注意を払う必要があるでしょう。
価格(平場1㎡あたり) | メーカー保証 | 耐久年数 | おすすめの構造 | |
ウレタン防水 <密着工法> | 3,000円〜6,500円 | 5年、10年 ※トップコートのメンテナンスあり | 12年前後 | 鉄骨造以外 |
ウレタン防水 <通気緩衝工法> | 4,000円〜8,500円前後 | 10年 | 13年前後 | 全て |
塩ビシート防水 <機械固定工法・密着工法> | 3,000円〜6,500円前後 | 10年 | 13年前後 | 全て |
アスファルト防水 <トーチ工法、常温工法> | 3,000円〜8,000円 | 10年 ※メンテナンスあり | 20年前後 | 鉄筋コンクリート |
防水工事の種類や工法によって費用は大きく変化します。
そのため、どのような種類や工法で防水工事を施工するのか、工事業者としっかり相談して決めましょう。また、実際の見積額を知るためには見積もりを取ることが大切です。
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屋上防水工事の費用の決定要素5つ
適切な費用で屋上防水工事を行うためには、工事業者に完全に任せるのではなく、自分自身で防水工事に関する知識を深める必要があります。ここでは屋上防水工事の費用を決める要素を5つご紹介します。
1.防水箇所の洗浄
建物の防水層を維持するためには、防水箇所の洗浄はとても重要です。
防水層と下地の間にゴミや汚れがあると、防水材の密着不足が起こります。そのため、洗浄をしない防水工事の際に施工不良が起きる可能性が高くなります。
屋上の状態により清掃のみ行う場合もありますが、基本的には洗浄工程があると考えましょう。
2.下地の状態
屋上防水工事を施工したい屋上の下地の状態によって、費用は大きく変動します。
下地の劣化や凹凸がなく、そのまま工事できる場合には費用はかかりません。しかし、工事の際に取り付ける新しい防水層と下地の接着が十分にできない場合、下地を整えるための費用が必要です。また、傾斜が全くない屋上では雨水の流れが悪くなるため、傾斜をつける工程が入る場合があります。
このように、まったく同じ工法でも下地状況によって費用が大きく異なります。
3.防水工事の種類や工法
屋上防水工事にはさまざまな種類や工法があり、選択によって費用が大きく変化します。
ウレタン防水には密着工法と通気緩衝工法、塩ビシート防水には機械固定工法と密着工法のように、同じ防水工事でもさまざまな工法があり、工事後のメンテナンス頻度も違います。それぞれの種類や工法のメリット・デメリットをしっかりと理解し、予算と相談しながら防水工事を進めましょう。
4.防水工事に使用する材料
防水工事に使用する材料によっても費用は変わります。
施工箇所や使用用途によって材料は異なり、建物の寿命にも関わるため、材料の選び方はとても重要です。屋上防水工事に使われる保護塗料やシートなどの材料は数多く存在します。またシート防水の場合は「厚みが違う」「特殊な機能を持っている」などメーカー独自の特徴があります。
工事業者によって、材料の仕入れ先が異なり金額も変化するため、見積もりの際には材料の費用にも注意しましょう。
5.その他の費用
主に「諸費用」と記載される部分です。
防水工事における準備や作業員の交通費、工事で発生したゴミの処理など、諸費用にはさまざまな費用が含まれます。とても曖昧な部分になるため「費用が高過ぎる」「内訳が分からない」など、気になる点がある場合は工事業者への問い合わせをお勧めします。きちんと説明できる工事業者なら、信頼できると考えていいでしょう。
防水工事業者を費用で選ぶのは危険?
屋上防水工事の具体的な事例をお伝えします。工事費用だけではなく、耐久性、素材、工法内容をしっかりと見定める必要があります。
ここでは防水工事の実績と工事業者の選定理由を3つ紹介します。
ウレタン防水工事の実績と決定理由
ウレタン防水工事を施工した際の具体的な見積もり例は以下の通りです。
- 依頼理由:FRP防水の表面の亀裂がひどい
- 施工希望:植木鉢などを置きたいため、耐久性が欲しい
- 施工箇所:戸建て(30㎡)ベランダ
この見積もり依頼に関して提出した3社の見積もり内容と、業者を決定した理由をまとめています。耐久性を重視していたため、高強度ウレタン防水密着工法での施工が決定しました。
工法内容 | 費用 | 選択理由 | |
〇 | 長尺シート貼り高強度ウレタン防水密着工法 | 55万円 | 最もグレードが高く、耐久性がある性能と比較し費用が安いため |
✖ | 高強度ではないウレタン防水材の密着工法 | 15万円 | 耐久性がないため |
✖ | 長尺シート貼り通常のウレタン防水密着工法 | 65万 | 耐久性が低く、価格も高いため |
相見積もりを取ったことにより、費用の高さと耐久性の高さが別物であると分かりました。業者決定の際には、どういった工法なのか必ず確認しましょう。
塩ビシート防水工事の実績と決定理由
塩ビシート防水工事を施工した際の具体的な見積もり事例は以下の通りです。
- 依頼理由:建物の築年数が古いため最後の改修工事にしたい
- 施工希望:長い耐久年数を要望
- 施工箇所:アパート(100㎡)の屋上
この見積もり依頼に関して提出した3社の見積もり内容と業者を決定した理由をまとめています。耐久年数を重視されていたため、塩ビシート防水機械固定工法での施工が決定しました。
工法内容 | 費用 | 選定理由 | |
〇 | 塩ビシート防水機械固定工法 | 80万円 | 建物構造に最適耐久年数が長い |
✖ | ウレタン防水通気緩衝工法 | 70万円 | 建物構造に最適ではない耐久年数が短い |
✖ | ウレタン防水密着工法 | 50万円 | 強度が低く、耐久年数が短い費用も高い |
一般的にウレタン防水の耐用年数は8〜10年、シート防水の場合は10〜15年と言われています。素材によって耐久年数は大きく変わるため、どの素材が使用されるのかを確認しましょう。
アスファルト防水工事の実績と決定理由
アスファルト防水工事を施工した際の具体的な見積もり事例は以下の通りです。
- 依頼理由:漏水があったため改修したい
- 施工の希望:丁寧な塗装
- 施工箇所:商業ビル(230㎡)の屋上
この見積もり依頼に関して提出した3社の見積もり内容と業者を決定した理由をまとめています。丁寧な塗装を希望されていたため、トップコートの2回塗布や、メーカー保証が付帯されたA社に決定しました。また、工法内容がすべて「アスファルトシート防水トーチ工法」でも、業者によりトップコートの塗装回数に違いがあります。
トップコートの塗装 | 費用 | 選定理由 | |
〇 | 2回 | 150万円 | 相場通りの費用法人企業メーカー保証が付帯している |
✖ | 1回 | 120万 | 相場よりも費用が安く、不安を感じたため |
✖ | 1回 | 200万円 | 比較的大きな工務店相場よりもかなり費用が高いため |
費用相場を知っていると、見積金額を確認した時に安いけど大丈夫だろうか?と考え、トラブルを防ぐことができます。価格の安さに不安を感じるときは、必ず業者へ理由を問い合わせましょう。
また、他社より安過ぎると気づくためには、相見積もりを取ることが重要です。
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まとめ
屋上防水工事の費用相場や工法内容をおおまかに把握できていれば、効果的な防水工事を適正な費用で施工できます。
また相見積もりを通じて、工事業者の適切な選択にも繋がります。工事費用だけではなく、諸費用、使用する素材、工法内容などの内訳もしっかり確認するようにしましょう。
屋上防水工事の業者を検討する際は、ぜひこの記事を参考にしてください。