屋根への防水シートの貼り方|注意点と応急処置のポイント
雨漏りが起きた場合、自分で防水シートの貼り替えができるか気になる方も多いのではないでしょうか。
「できれば修理にコストをかけたくないけど、自分で修理ができる?」
「業者に修理を依頼する必要性は?」
そのような疑問を持つ方に向けて、この記事では、屋根への防水シートの貼り方や注意点を詳しく解説しています。
防水工事業者がどのように防水シートを貼っていくのかも解説しますので、最後までご覧ください。
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防水シートの屋根への貼り方|応急処置と考える
雨漏りが起きた場合、建物への被害を少なくとどめるために、早急に水の浸食をストップさせる必要があります。自分で行える応急処置として、最も有効なのはブルーシートの使用です。しかし、屋根に上りなれていない方は、怪我などの危険がともなうため自分では行わないほうがよいでしょう。
ここでは、雨漏りの応急処置に防水シートは使えるか、広範囲の雨漏りの際のブルーシートの敷き方について解説します。
雨漏りの応急処置に防水シートは使える?注意点も
戸建ての場合、防水シートを自分で敷くのは避けたほうが無難です。防水シートはホームセンターなどでも販売していますが、多くの種類が存在します。屋根の素材や建物の立地などの条件に併せて選ぶ必要があるため、知識がないと適切な判断ができません。また防水シートの種類ごとに貼り方が異なり、個人の施工は困難といえます。
マンションの陸屋根であれば、防水シートではなく塗るタイプのウレタン防水を購入し、雨漏り箇所に塗りつけて応急処置をするのがよいでしょう。
広範囲の雨漏り!応急処置はブルーシートで
雨漏りの応急処置であれば、防水シートではなくブルーシートを被せる方法が有効です。用意するものは大きめのブルーシート、重し用の土嚢、砂利または砂土、はしご、養生テープです。
ここでは一般的な家屋を想定した応急処置方法をご紹介します。
- 土嚢を6つ用意する(5~6分目を目安に、砂利か砂土を詰める)
- 2つの土嚢をヒモ同士で固く結ぶ
- ブルーシートで屋根全体を覆う
- ヒモでつないだ2つの土嚢を、屋根の頂点をまたぐように設置する
- シートの四隅に土嚢を固定する
戸建ての場合、屋根に上るのは危険がともないます。無理をせず、不安を感じたらプロの手を借りましょう。
屋根への防水シートの貼り付けをなぜ業者に依頼するのか?
建物の維持にはコストがかかるため、多少の雨漏りや防水層の劣化であれば、自分で修繕したい気持ちも生じるかもしれません。特にウレタン防水など塗るタイプの防水層は屋上の陸屋根であれば自分でできるケースもあり、Web上にもやり方が掲載されています。
しかしマンションでも戸建てでも、防水層のメンテナンスはプロへの依頼が最善です。
ここからは、プロへ依頼すべき理由と新築戸建てでよく使われる防水シート(アスファルトルーフィング)の施工手順を解説します。
施工時の安全性が担保できない
防水シートの貼り付けをプロに頼むべき理由の一つめは「安全性が保てない」ためです。
戸建ての屋根は人が立つための作りではなく、転落の可能性があり大変危険です。天井を高くしていない平屋でも、屋根の高さは約4m以上になることが多く、落ちてしまえば命にかかわります。
マンションの陸屋根は平坦で人が出入りする場所なため、さほど危険はないように思えるでしょう。しかし工具が屋上から落ちてしまうなど、些細なアクシデントが事故につながる可能性も十分あります。さらに、炎天下の屋上で作業すれば熱中症になって落下するかもしれません。
防水専門業者は安全帯の使用の徹底、資材や工具の投げ落とし禁止など、安全基準を設けて管理を徹底したうえで作業を実施しています。
防水層の仕上がりが建物の寿命を決める
防水シートの貼り付けをプロに頼むべき理由の二つめは「防水層の仕上がりが建物の寿命を決める」ためです。
一戸建ての防水シートは、家の内部からも外からも見えません。そのため、防水シートの重要性が認知されにくい傾向にあるといえます。しかし屋根の防水機能は、防水シートが担っているため、仕上がりが悪ければ建物の劣化も早まる原因になるしょう。
防水層が適切に維持できてないと、建物の寿命は縮みます。雨水は木造の木を腐らせ、カビ被害を生じさせます。さらにコンクリートの微細なヒビから雨水が建物内部を侵食すると、鉄筋なども錆びて耐久性が損なわれるでしょう。このように建物に快適に住み続けるためには、防水層の維持は欠かせないのです。
しかし防水層の施工は難しく、プロでないと施工ミスにつながり、雨漏り被害が再び起きてしまいます。
雨漏りが起きた時点で、建物は雨水によるダメージを負っています。放置せず早めに防水専門業者に修繕を依頼しましょう。
修繕を依頼する場合は3社以上の防水専門会社に相見積もりを取り、作業内容や金額をしっかり比較してください。
防水シートの屋根への貼り方
最後に防水シートの屋根への貼り方を解説します。新築戸建で標準的な防水シートとして広く使われているアスファルトルーフィングの施工方法です。
なお戸建てとマンションでは施工方法が異なり、解説するのは戸建ての施工方法です。
- 幅1mほどのロール状の防水シートを広げ、屋根の下から上に向けて並べていく
- 防水シートにプリントされている重ね幅より上下10センチ、左右20センチ以上余分に重ねる
- 防水シートを30センチ間隔でタッカーで打ち止めていく。
(穴回りの隙間を最小限にとどめるよう直角に打つ)
※スレートなどの平面屋根の上から重ねる場合、タッカーではなく釘で打って止め、釘の上から防水シートなどを貼り雨漏り防止処理をする。
※下屋根と壁があわさる部分は、20センチ以上立ち上げ処理をする。
まとめ
雨漏りが起きたら、自分で行うのは応急処置にとどめ、修繕は防水専門業者に依頼しましょう。応急処置はブルーシートで被う方法が比較的簡単で効果的です。ブルーシートで応急処置をしたら、できるだけ早く防水専門業者へ修繕を依頼しましょう。
業者を選ぶ際は複数の防水専門業者に相見積もりを取り、金額や作業内容、施工例などを比較検討してください。